中医協が議論、バイオ後続品の最適使用ガイドライン等を検討 医療の質と持続性をどう両立するか

中医協が議論、バイオ後続品の最適使用ガイドライン等を検討 医療の質と持続性をどう両立するか

2026年1月30日、厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)総会が開催され、議題として「バイオ後続品等の最適使用推進ガイドラインの取扱い」や、個別改定項目、パブリックコメント・公聴会の報告などが挙げられた。中医協は診療報酬をはじめ医療制度運用の要所であり、ここで扱われる論点は、現場の医療提供体制だけでなく、患者の負担感や医療財政の持続性にもつながる。とりわけバイオ後続品(バイオシミラー)は、効果・安全性を確保しながら医療費の伸びを抑える選択肢として位置づけられやすい一方、適正使用の設計が不十分だと現場の混乱や不安を招きかねない。

バイオ医薬品は分子が大きく製造工程が複雑で、化学合成医薬品の後発品(ジェネリック)と比べて、同等性の説明や運用ルールが重要になりやすい。だからこそ「最適使用推進ガイドライン」という形で、どの患者に、どのタイミングで、どう切り替え、どうフォローするのかを整理する意味がある。患者側の視点では「薬が変わること」自体が不安になり得るため、医療者が根拠と手順を持って説明できることは、納得と継続治療の支えになる。制度側の視点では、推進一辺倒ではなく、品質担保と医療安全、説明責任を同時に満たす枠組みが必要だ。

また、中医協では個別改定項目や附帯意見案なども議論対象となっており、診療報酬体系のどこに重点を置くかが見えてくる。例えば、医療現場の人手不足、地域偏在、医療DXの加速、在宅・介護との連携など、複数の課題が同時進行している中で、報酬設計は「何を評価し、何を促すか」という政策メッセージになる。バイオ後続品の最適使用を進める議論は、その一角として、医療の質を保ちつつ制度を持続させるための具体的な手当てといえる。

今回の開催情報が示すのは、医療制度が“変えるべきところ”と“守るべきところ”のバランスを、改めて探り直す局面にあるということだ。医薬品の適正使用は、医師・薬剤師・看護師など多職種の協働が前提であり、制度変更が現場の運用負荷を増やすだけになれば逆効果になり得る。だからこそ、ガイドラインの扱い方、周知の仕方、説明のための時間とリソースの確保まで含め、現場実装の視点が重要になる。中医協の議題は一見すると行政的だが、その背後には「患者の安心」「医療者の納得」「制度の持続性」という三つの要請が同時に存在している。

出典(URL): https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo_128154.html

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發布日期:2026-01-30