東京市場は反発、指標の綱引き続く

東京市場は反発、指標の綱引き続く

東京株式市場は6日、前日の急落から反発し、日経平均は取引開始直後に上げ幅が一時1000円を超え、5万1000円台を回復した。米株の持ち直しと長期金利の落ち着き、半導体関連の買い戻しが主因とみられる。前日5日はAI・半導体中心に売りが広がり、終値は5万0212円と大きく下げたが、機関投資家の押し目買いと先物の買い戻しが寄り付きの相場を支えた。為替は円安が継続し、輸出関連には追い風となる一方、コスト増を懸念する声も根強い。今後は国内企業の決算やガイダンス、米雇用統計や金利動向が焦点。短期筋の回転売買で値動きは荒くなりやすく、個別では業績上振れと株主還元の継続性が評価の軸となる。半導体製造装置やデータセンター電力、パワー半導体、旅行関連などに循環物色の兆し。一方、在庫調整や地政学、物流の混乱は依然として不確実性をはらむ。中長期投資家は、EPS成長とROE、資本効率の改善を見極めつつ、分散とヘッジで揺れを吸収したい。テクニカル面では心理的節目の5万円台維持と、25日移動平均線との乖離縮小、売買代金の増加が反発の持続性を占う。TOPIXの戻りやグロース・バリューの相対も確認点。資源価格の上昇は素材にプラスだが、原燃料コストの転嫁余地は業種で差が大きい。決算ではサプライチェーンの遅延、賃上げ、人手不足の影響度が注目され、在庫の水準や受注残、来期の投資計画を示す企業に評価が集まりやすい。一方で、政策や選挙、海外景気の減速がリスクとして横たわる。投資家はイベント前のポジションを軽くし、逆指値や通貨分散で守りを固めるとともに、構造成長領域への定期積立で時間分散を効かせたい。市場は期待と警戒の綱引きが続くが、企業の稼ぐ力と説明責任が確認されれば、資金は再び選別的に戻るだろう。指標変動に一喜一憂せず、決算の質、現金創出力、持続的な配当方針を軸に、長期の視点で臨みたい。需給に偏りが出た局面こそ冷静

出典:毎日新聞|日経平均、大幅反発(2025/11/06)

相關連結:

發布日期:2025-11-06